【肌ケア連載】専門家に聞く。夏の日焼け肌、対策とアフターケアに重要なポイント【第九回】

美容の専門家HARUさんに聞く「日焼け後のケア方法」皆さん、日焼け前の対策だけでなく、アフターケアもきちんとできていますか?顔や体の肌だけでなく、髪や頭皮のことも考えられていますか?夏のインナードライってなに?…などなど、この時期に気をつけたいことがぎゅっと詰まった記事です。ぜひチェックしてみてくださいね!
8月も終わりに近づいていますが、9月だってまだまだ暑いのが日本の夏。
夏に気をつけないといけないことといえば…やはり日焼けではないでしょうか?
日焼け対策をしなきゃ!と焦りつつも、日焼け止めクリームを塗り忘れたり塗り直しをしなかったり、帽子や日傘を使わない・使えない日があったり…毎日完璧な対策を取るというのは難しいもの。
気をつけてはいても日焼けしてしまった肌、頭皮、髪はどうしたらいいのでしょうか?
どんな化粧品を使ったらいい?普段とは違う特別なケアが必要?
日焼け対策の情報は知っていても、日焼けしてしまった後のアフターケアって意外と知られていないような気がします。
そこで今回は、残暑に負けない!日焼けのアフターケアについてをお話ししていきます。
今年は紫外線を浴びすぎちゃったかもという方も、これから旅行やお出かけが待っているという方も、ぜひチェックしてみてくださいね!
日焼けすると肌はこんな状態に…?!
まずは日焼けすると肌がどんな状態になってしまうのかを説明していきますね。
●日焼け止めや皮脂などに強いファンデーションやUVクリームが肌に残ってしまうと、毛穴が目立つ肌(キメが荒い肌)の原因になります。
●紫外線を大量に浴びると、紫外線が肌の真皮まで届いて、肌のハリや弾力を保つコラーゲン繊維やエラスチンが破壊されてしまいます。そのため肌のバリア機能が弱まり、肌に必要な水分が失われて乾燥肌になってしまいます。
●日焼けとは違いますが、汗の影響によって肌が乾燥することもありえます。汗がでると、肌に必要な水分までもが汗と一緒に流れ出てしまいます。汗をかいた状態でエアコンの効いた室内に入ると、汗が急速に乾いて、肌に必要なうるおいまでもが一緒に乾いてしまい、乾燥肌を引き起こしてしまいます。
●日焼けで肌が乾燥してしまうと、肌内部の水分が欠乏してしまい、外部からの刺激や菌から肌を守るバリア機能が低下してしまいます。バリア機能が低下すると、敏感肌になりやすくなり、大人ニキビを引き起こしてしまうこともあります。
また、皮脂の過剰分泌で毛穴が詰まりやすくなります。詰まった皮脂は汚れとなってアクネ菌を繁殖させてしまい、ニキビができやすくなってしまうのです。
・・・このようにして肌の老化につながったり、敏感肌になったりするのです。
肌が老化すると化粧のノリが悪くなったり、シミやソバカスができやすくなってしまいます。
また、乾燥によりお肌のハリや弾力を保つコラーゲン繊維やエラスチンが不足して、シワやしみができる原因となってしまいます。
バリア機能を失うと、外部からの刺激を受けやすくなって肌が過敏な状態となり、敏感肌になってしまうと言われています。
日焼けにも種類があるのです
日焼けで肌が赤く変色することをサンバーンと言います。
「サン」が太陽で「バーン」が焼けるを意味するので、まさに太陽の光で肌が焼けてしまった状態を指します。
紫外線を浴びてから約4、5時間で赤くなりはじめ、24時間後が一番ひどい状態になると言われています。
原因は、UVBの刺激により血管が広がってしまい、皮膚の細胞が傷ついてしまうことで、肌の弱い方や色白な方にこの症状がよく見られます。
それでは、日焼けの度合いについて見ていきましょう。
●ほとんどの日焼けは「軽度」
症状:肌がヒリヒリして、赤くなります。
早い人は数日から1、2週間ほどで状態が落ち着いてきます。
軽度とはいえ、肌がやけどしている状態
●水ぶくれができてしまう「重度」
肌に水ぶくれができて、痛みも伴います。
重度の物になると肌の奥までやけどが達しているので、皮膚が剥がれ落ちてしまう場合もあります。
やけどをしたときと同じですね。
皮膚がとても弱っている状態なので、水ぶくれは絶対に潰さないようにしてください。
潰れて皮膚がはがれたところは、何かが触れるだけでも激痛ですし、細菌が入って二次感染を引き起こすこともあります。
かゆみが出た時も同じで、絶対に引っ掻いたりしないようにしてくださいね。
また、サンバーンからサンタンの状態になると、皮がむけてきますよね。
そういう場合も極力、触らないようにしてください。
むけ始めた皮が皮膚から剥がれ落ちないのは、その繋がっている部分がまだ剥がれるべきではない皮です。
無理に剥がしてしまうとシミの原因になることも。
※軽度でも、日焼け(やけど)の面積が広い場合や、冷やしていてもヒリヒリとした痛みが続くようであれば病院で診察を受けることをお勧めします。
紫外線への過敏症状が出ているもので、日焼けした場所に小さなブツブツ、湿疹が出ているのが特徴です。
日光に当ると急激に蕁麻疹ができたり、日光があたった体の部分に小さな丘疹が多発する場合は、日光湿疹が疑われます。
日光湿疹にはタイプにより治療法も異なる場合がありますので、専門医の診断を受けましょう。
日焼け後の3日間が勝負!
日焼けをしてしまったら…3日以内のケアが今後の肌をつくります!
通常のアフターケアをしつつ、お風呂上りなどに肌に優しいオーガニックオイルや化粧水などを手に取り、肌の表面を優しくクルクルと撫でてください。
それで絡めとって剥がれる皮は、剥がれても大丈夫な皮です。
化粧水なら火照りを鎮静させるもの、保湿効果の高いもの、美白効果のあるものを使用しましょう。
日焼け後のケアをステップにすると…
- 日焼けしたらすぐに冷やす!
日焼けしたら冷たいシャワーを浴びましょう。
その後も保冷剤や氷水で冷やすこと。
アウトドアには、あらかじめ冷やした化粧水を持参していくといいですね。 - 冷やした後はしっかりと保湿をする!
日焼けをしている場合にはもちろんですが、日焼けしていなくても紫外線に当たってしまった肌は、UVAによって肌が乾燥しています。
しっかりと保湿しないと、将来、肌質がゴワゴワしたり、深いシワをつくってしまう原因になります。肌を冷やした後は、掌に化粧水をたっぷりとつけて保湿しましょう。
化粧水を塗った後は、クリームなどを塗ってふたをしてくださいね。ドラッグストアなどにある市販の軟膏もおすすめです。
日焼けはやけどなので、効能効果の欄に「やけど」と記載されているものを選ぶのがポイントです。 - 水分補給をする!
肌の乾燥を補うには、外側から保湿するのはもちろん、内側から保水することが大切です。
水をたくさん飲むほど、肌の水分量はアップすると言われています。
シミ予防に効果的な美白ケアとは?
紫外線を浴びた肌は炎症や乾燥でボロボロ…
紫外線を受けた肌がメラニンを生成する前に、美白ケアでシミ予防をしていきましょう。
美白化粧品に含まれる美白成分には、大きく分けると、
- シミの原因となるメラニンの生成を抑制する
- メラニン色素をターンオーバーさせてシミを薄くする
という働きの違う2種類のものがあります。
美白成分によって効果が異なるので、目的に合ったものを選ぶようにしましょう。
メラニンの生成を抑制するのは…
- ビタミンC誘導体
- トラネキサム酸
- コウジ酸
- プラセンタエキス
- ハイドロキノン
- アルブチン
- ルシノール
- カモミラET
シミを薄くするのを助けるのは…
- ビタミンC誘導体
- ハイドロキノン
「医薬部外品」と書かれているものは成分がしっかりと配合されているので安心ですね。
また、直接保湿してくれるわけではありませんが、ワセリンも効果的と言われています。
化粧水をした後に塗れば、化粧水の効果を閉じ込めてくれるので保湿効果も期待できます。
傷ついてしまった肌を回復させるために必要な栄養をしっかりと取っていきましょう。
肌だけでなく、髪も頭皮も同じです。
HARUおすすめ商品
髪も紫外線防止のオーガニックオイルでグロッシーネクター。
基本は髪に塗布しますが分け目などの地肌につけても効果的です。
日焼けしてしまった髪にも効果的です。
イオニート ナチュティエッセンスは、水の分子よりも細かく肌や髪への浸透力がとてもいい商品です。
火照った体につけると高い保湿効果により炎症、痛みも緩和します。
食事でもケアできます
日焼け後に取り入れたい栄養素はこちら!
●リコピン
リコピンには強い抗酸化力が期待できるほか、メラニンの生成を抑えてくれる働きがあるので日焼けによるシミ予防に最適です。
ちなみにトマトは加工食品の方がリコピンの含有量が多いので、ケチャップなどでも十分に効果が期待できます!
●ビタミンC
美肌の強い味方と言えばビタミンC。
メラニンの生成を抑制してくれるので、シミができるのを防いでくれる効果が期待できます。
また、すでにできてしまったシミを薄くする効果もあり。
●ビタミンA
肌だけではなく、目や粘膜、髪の毛にも効果が期待できる栄養素です。
ちなみに日焼けというのは肌が乾燥している状態なので、水分を体外へ排出してしまうお茶、アルコールの摂取は控えた方が良さそうです。
しかも、アルコールは血管を拡張して日焼けの炎症を悪化させてしまうので、日焼けした後しばらくは控えたほうがいいですね。
夏のケアは大変ですがしっかりと!
日焼けをしてしまっても、放っておかないできちんとケアをすれば、秋を迎えるときの肌の状態をぐっとよくしてくれます。
日焼けの種類やダメージを知ることはもちろん、ケアステップ、積極的に摂取したい食べ物などはぜひ上記を参考にしてみてください!
また、夏はインナードライになりやすいと言われています。
インナードライとは、肌の表面は皮脂でテカテカしているのに、肌の内部ではエアコンによる乾燥や、紫外線の影響によって水分が不足し、乾燥してしまう状態です。
夏場は特に、過剰なスキンケアや誤ったお手入れによってよりインナードライを進行させやすい時期なのです。
熱中症の予防を兼ねて、身体の外側・内側両方からしっかりと水分補給をしてくださいね!
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